◆わが店の猫たち◆
ラン。1995年夏生まれ。メス。とても2枚目。
跳躍力に優れ、高さ2メートル20センチくらい
ある玄関の下駄箱の上に、助走なしで駆け
上ったことがある。降りられなくなって、泣き出し、
かごを差しだしておろしてあげたのだけど……。
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2012年7月7日、七夕の星となって昇天。享年17。
1年ほど前に腎臓病が発覚、治療食を食べてがんばってきたが、
急激に衰弱し、入院した翌日、命つきた。
心地よい場所を見つける天才で、
ランが今いるところが家の中で一番気持ちのよい場所なのだった。
人の心や感情をよく察知する、かわいくて優しい猫だった。
クイタ。1996年10月生まれ。オス。長毛種メインクーンの
混血らしい。ブラッシングされるのが大好きで、
自ら要求する。3匹の中ではいちばん体格が大きいが、
いちばん気が優しい。
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2014年4月10日、永眠。享年17。亡くなる1か月ほど前に、呼吸が苦しそうになり、
病院の高酸素室に4日間入り、退院して自宅でも同様の高酸素のケージに入って治療、
それが功を奏して呼吸不全は解消。食欲も上向いてきていたが、突然失明して、その十日後に昇天。
失明しても乱れることなく、みごとに最期を過ごした。強くて賢い猫だった。
チビタ。1998年夏生まれ。オス。高い場所、
飛び上がることがひどく苦手。それでも猫か、という声も
聞こえそうだけど、でもいいんだ、ボクはボクだもん。
裏付けのない自信を持って、我が道を行く。
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2009年11月7日永眠。享年11。クルマに轢かれ、自力で家に戻ってきて、ウンコを済ませてから
大きな声で泣き出し、見ると両足血だらけ。慌てて病院に運び、1週間がんばったが力尽きた。
無邪気にして無垢、果物の大好きな猫だった。
ミミィ。2012年7月生まれ。オス。青梅の猫ボランティアさんに保護され、
同じ仲間のてんてんさんの仲介でわが家に。
体色は黒ではなくふしぎなチョコレート色をしている。
これまでの4匹の中で、いちばんの暴れん坊。
元気あふれかえって家中を走り回っている。
あゆ。2014年4月生まれ。オス。ミミィと同じく、てんてんさんの仲介でわが家にやってきた。
とても人なつっこく、ミミィを上回る元気さで、小さい身体ながら、ひるむことなくミミィと取っ組み合っている。
やんちゃさも抜群で、危ないという感覚がほとんどなく、家中を走り回って探検している。
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2019年12月16日、昇天。享年5年8か月。亡くなる1年半あまり前に慢性腎臓病が判明し、
それ以来は毎週通院して点滴を受けながら、闘病を続けた。チックンは痛いので、通院を嫌がり、
病院に出かけるのを事前に察知する能力に長けていて、捕まえるのに苦労した。
火葬に付し、小さな骨壺に入って今はテーブルの上で眠っている。
★猫たちの話★
大きな蝶をつかまえてきたクイタ。さっそくチビタがボクにも見せてと近づいて来る。
「この蝶々、おいしそう」
「ボクが捕まえてきたんだ」
「猫の本の目録、作るって。いつできるんだろうね」
「猫だもん、眠るに限るよね」
「ムニムニユ……」
新参者ですが、遠慮しませんので、クイタ兄ちゃん宜しくね。
と言いながら、一日中クイタを追い回しているミミィ。
夏の午後、のびのびと昼寝するあゆ。
むーん、てんごく、てんごく。